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2015年12月

2015年12月24日 (木)

解放のプログラム

高橋大輔。

彼は単に以前の演技者にもどったわけではない。

新しい高橋大輔になってリンクに帰ってきた。

私たちの想像を超えた先の。

フィギュアスケートの革命と言っては大げさか。

解放。

あらゆるものからの解放のプログラム。

それは偶然に見たこの動画を思い起こさせた。

「あらゆる規範から解放され肉体表現の可能性を追求しているようだ」

彼は小さい枠、フィギュアスケートの枠にも留まらない。

いや収まりきれない。

今回のショーで称賛すべきは、振付師シェーリーンではないだろうか。

高橋大輔のプログラム、ラクリモーサ。

デニス・テンのプログラム。

そしてウィバ&ポジェのロミジュリのプログラム。

これらは全て彼女の手によるものだ。

22日このショーで一番最初に観た時は、正直に言うとテン君のプログラムが一番好きだった。

スピード感のあるストリートダンスを見ているようで新鮮な感覚と

彼の身体から感じる、若い情熱、焦燥感、切なさ、孤独感。

これを高橋大輔が滑っているところも想像したけれど。。。

しかし、このプログラムはテン君のものであって、彼にしか表現できない

このプログラムの世界観を感じるし、彼の驚くほどの身体能力の高さや

音感の良さや感性を感じることが出来て、わくわくした。

私は今回、このプログラムを滑るデニステンの熱烈なファンになりました。

ウィバ&ポジェのロミジュリのプログラムは

超有名なこのストーリーをまるで台詞があるような演技で見事に氷上に再現して見せてくださいました。

もちろん演じるこの2人の演技力が素晴らしかったことは疑いようも無いけど。

(ポジェってなんて男前なんでしょう)

私は基本的には歌詞のない音楽でスケーターは演技してもらいたいのだけれど。。。

だって、コラボなんて特にパントマイムか!って思ってしまうのだ。

振り付けはそうじゃないだろ~

歌詞の再現なんて要らない。音楽はイメージと世界観で表現するものなんだよね。

フィギュアスケーターは役者やパントマイムの人じゃないから。

23日楽に観た高橋大輔は更に良くなっていて、どこまで進化をするのだろうかと怖いくらいで。。。

とにかく彼は別格でした。

NYでダンスを学んだこともあったでしょうが、彼の凄さはまっさらな状態で

与えられたものをスポンジのように吸収して、こちらが思いつきもしなかったような

凄いものに仕上げてくるということだと思うのです。

彼は何も見つけられなかったとか目標が無いなどという方ですが

でも、そのような彼だからこそ、このプログラムが素晴らしいのではないでしょうか。

音楽のイメージ、自分の世界感を伝え、その空間全体を共鳴させ、感動に震えさせる。

単にコンテンポラリーダンスと言っても氷上での表現は

スピードをコントロールしながら踊ることになりバレエダンサーのそれより

更に難しく、確かな技術力と身体能力がなければならない。

しかし私たちは、ラクリモーサの世界感。。。

ひりひりするほどの哀しみや切なさ、怒り、、、祈り。

いや言葉にすると違うのかもしれないけれど、感じたよね。

凄いとしか言い表せなかったけれど、あの演技に感動しました。

フィギュアスケートの可能性と方向性を見せてもらったような気がします。

本当に別格。

気が付かないのは、彼だけか。

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